自転車自作研究会 2003/11/24作成

スポークテンションの影響

ホイールのクッションと剛性を決めるのはリムとスポークです。スポークのテンション(張力)によりホイールのクッションと剛性はどのように変わるのか考えてみます。

ホイールには体重+車重がハブを通じて,路面からの衝撃がタイヤを通じて加わっています。ハブに加わる体重+車重はスポーク(張力が生じる)を通じてリムにつたえられ,最終的には地面が人間と自転車を支えています。路面からの衝撃もリムと通じてスポークに伝えられ,タイヤの変形,ホイールの変形,車体の変形,振動(路面からの衝撃で身体が運動する)により吸収(エネルギーを消費)されます。

スポークはテンション(張力)しか負担できません。スポークを圧縮しても曲がって(座屈して)しまうだけです。ホイールに回転に従い荷重・衝撃のかかるスポークは変わります。1本のスポークに着目すれば車輪が回転するたびに負荷が増減することになります。

■ スポークテンションが低い場合

右図は体重+車重だけがかかっている場合を表しています。路面からの衝撃も力の向きが反対なだけで同じスポークで負担されます。

スポークテンションがゆるすぎれば,体重を支えるスポークだけが機能し,それ以外のスポークは何も機能していません(なくてもかまわない)。体重+車重はリムだけが支えることになり,リムの変形が大きくなります。路面からの衝撃もハブを引っ張る(路面の衝撃をハブに伝える)スポークだけにかかることになり,負荷が少ないスポークに集中します。

一方,リムの変形は大きいので,クッションのいいホイールといえます。

■ スポークテンションが高い場合

スポークテンションが高い場合,リムとスポークは一体となって弾性体を構成します。体重+車重を支えるスポーク以外のスポークもリムの変形を抑制する機能を有しています。リムの変形も小さくなり塑性変形・破壊の可能性が低くなります。路面からの衝撃もリム+スポークのホイール全体で吸収します。

一方,変形が少ないホイールとなることによりクッション性は失われます。

■ スポークテンションが高すぎると
スポークテンションを上げていくと・・・何も負荷がかかっていなくてもスポークにかかる張力が大きくなっていきます。極端な話,ニップルをどんどん締めていけばスポークは破損します。
■ 最適なスポークテンションは不明?
スポークテンションには自転車,体重,走行条件,必要疲労強度(必要走行距離)に応じた最適値があるはずなのですが・・・・どのくらいなのか・・・・実証データは見たことがありません,私。
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