自転車自作研究会 2005/8/7作成
駆動力を伝えるタンジェント組
ラージフランジはスポークに優しい
「駆動力を伝えるためにはタンジェント組が必要」を解明してみました。

チェーンによりスプロケットに伝えられた駆動力はスポークの張力によりリム(タイヤ)に伝えられ、自転車を前進させます。スポークが2本しかない車輪を考えてみました。右図はフランジの大きな車輪と小さな車輪を重ねて描いたものです。

右図左右の矢印が2本のスポークがリムを回転させる偶力です。同じ大きさの偶力で比較すると
・スポークの角度(θ)が小さい(フランジが小さい)とスポークの張力が大きくなってしまいます。張力が大きくなればスポーク破損の可能性も上がります。
・スポークの角度(θ)が小さいとリムを中心に向かって引っ張る力(リムを変形させる力)も大きくなります。この力はリムを変形させるだけで自転車を前に進める役には立ちません。

θ=0(つまりラジアル組)では駆動力をリムに伝えることができません。実際にはスポークは伸びます(弾性変形します)ので車軸の回転に伴って小さなθが生じて駆動力をリムに伝えることはできますが、スポーク張力は大きくなりスポークが保つかどうかは・・・(ヨカッタ!試してみなくて)。

θが90°に近づくほどスポーク張力は小さくなる(偶力の大きさに近づく)のですが、フランジも大きくなりハブの重量が増えてしまいますね。きっと、条件を明確にすれば最適なθ(フランジの大きさ)が求められることでしょう。

駆動力を伝えるスポークの必要本数(リム/フランジのスポーク穴数、片側をタンジェント組にするか両側をタンジェント組にするか)は必要な駆動力とθ(フランジの大きさ)とスポークの強度(材質・断面積)から求められることでしょう。

リムを直接制動するのではなくハブに働くディスクブレーキの制動力(駆動力とは反対方向のトルク)もスポークによってリムに伝えられる必要があります。右図とは反対方向のスポークが制動力をリムに伝えることになりますが、考え方は同じです。

(貴重な示唆をいただいた名古屋原人さんに感謝)


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