自転車自作研究会2006/10/3作成

クロモリフレームとアルミフレーム

アルミフレームとクロモリフレームどちらがいいの?というご質問をいただきます。単に材質だけでフレームの性質が決まるわけではありません。フレームの形状(パイプの直径,肉厚等)により堅いフレームにも柔らかいフレームにもなります。
パイプの直径と肉厚と重量
上の列の黒い円は鉄製パイプの断面です。黒の面積は同じですので,重量はみな同じです。下の列は同じくアルミ製パイプの断面です。灰色の面積は3つとも同じなので重量は同じです。下列のアルミの肉厚は上列の鉄の3倍です。アルミの比重は鉄の1/3です。ですから,下の6つのパイプの重さはみな同じです。

同じ重量でも,径が太い/肉厚が薄いほど剛性は高くなります。自転車のフレームには丸棒ではなくパイプが使われるのはこのためです。アルミの弾性係数(ヤング率)は鉄の1/3しかありません(同じ断面積の鉄とアルミを同じ力で引っ張るとアルミは鉄の3倍伸びる)。鉄パイプと同じ剛性を実現するのに鉄の3倍の肉厚が必要です。パイプ径が同じならば,鉄だろうが,アルミだろうが同じ剛性が同じ重量で実現できるだけです。アルミフレームを鉄フレームより軽く作るためには,パイプ径を太くして同じ剛性を保ちながら肉厚を薄くしなければなりません。鉄ではあまり薄くすると座屈して(圧縮の力を受けて凹んで)しまうのですが,アルミフレームの場合は座屈しない肉厚が確保できるので鉄より軽いフレームを実現できます。

剛性と衝撃吸収性
サスペンションのないフレームではフレームの変形が衝撃を吸収します。

・堅いフレームは変形しにくく,ペダリングパパワーはフレーム変形に費やされることなく推進力に変換されます。堅い,脚にこたえるフレームと感じる人もいることでしょう。アルミフレームの方が剛性の高いフレームである場合が多いので,よく伸びる(踏んだだけ前に進む),ゴツゴツした乗り心地になることが多いのでしょう。

・柔らかいフレームは変形しやすく,ペダリングパワーはフレームの変形に費やされてしまう割合が大きくなりますが,路面からの衝撃を吸収してくれるフレームになります。クロモリフレームの方が剛性が低いフレームである場合が多いので,力が逃げる(脚に優しく),柔らかな乗り心地になることが多いのでしょう。



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