自転車社会学会2008/3/9更新
交通の方法に関する教則

交通の方法に関する教則(国家公安委員会告示)は法令データ提供システムの対象外ですし,国家公安委員会のサイトにも掲載されていませんでした。Suga乃屋の自転車資料のページと警察庁の教則の見直し資料から再構成しました。

教則 備考

交通の方法に関する教則(自転車関係分)昭和53年国家公安委員会告示第3号

第1章 歩行者と運転者に共通の心得(略)
第2章 歩行者の心得(略)

第3章 自転車に乗る人の心得
自転車の通行方法は,特別の場合のほかは自動車と同じです。自転車に乗るときは,特にこの章に書かれている事柄に注意しましよう。

第1節 自転車の正しい乗り方

1 乗つてはいけない場合
(1)酒を飲んだときや疲れが激しいときは,乗つてはいけません。
道路交通法第六十五条(酒気帯び運転等の禁止),第六十六条(過労運転等の禁止)
(2)ブレーキが故障している自転車には乗つてはいけません。また,尾灯,反射器材のない自転車には,夜間乗つてはいけません。 道路交通法第六十三条の九(自転車の制動装置等)
なお,反射器材は努めてTSマークとJISマークの付いたものを使いましよう。 教則による指導事項
(3)サドルにまたがつたときに,足先が地面に着かないような,体に合わない自転車には乗らないようにしましよう。 教則による指導事項
(4)交通量の少ない場所でも二人乗りは危険ですからやめましよう。ただし,幼児用の座席に幼児を乗せているときは別です。 道路交通法第五十七条(乗車又は積載の制限等)に基づく各都道府県条例
(5)かさを差したり,物を手やハンドルに提げたりして乗るのはやめましよう。犬などの動物を引きながら自転車に乗るのも危険です。 一部は,道路交通法第五十七条(乗車又は積載の制限等)に基づく各都道府県条例
(6)げたやハイヒールを履いて乗らないようにしましよう。 教則による指導事項
2 自転車の点検
自転車に乗る前には,次の要領で点検をし,悪い個所があつたら整備に出しましよう。また,定期的に自転車安全整備店などへ行つて点検や整備をしてもらいましよう。なお,自転車は,努めてTSマークとJISマークの付いたものを使いましよう。
(1)サドルは固定されているか。また,またがつたとき,両足先が地面に着く程度に調節されているか。
(2)サドルにまたがつてハンドルを握つたとき,上体が少し前に傾くように調節されているか。
(3)ハンドルは,前の車輪と直角に固定されているか。
(4)ペダルが曲がつているなどのために,足が滑るおそれはないか。
(5)チェーンは,緩み過ぎていないか。
教則による指導事項
(6)ブレーキは,前・後輪ともよく効くか(時速10キロメートルのとき,ブレーキを掛けてから3メートル以内で止まれるか。)。 道路交通法第六十三条の九(自転車の制動装置等)に基づく道路交通法施行規則第九条の三(制動装置)
(7)警音器は,よく鳴るか。 道路交通法第五十四条(警音器の使用等)のための規定
(8)前照灯は,明るいか(10メートル前方がよく見えるか。)。 道路交通法第五十二条(車両等の灯火)に基づく道路交通法施行令第十八条(道路にある場合の燈火)に基づく都道府県条例
(9)方向指示器や変速機のある場合は,よく作動するか。 教則による指導事項。現在では方向指示器がある自転車はほとんどない。
(10)尾灯や反射器材は付いているか。また,後方や側方からよく見えるか。 道路交通法第五十二条(車両等の灯火),第六十三条の九 (自転車の制動装置等)。側方からよく見えるか?は教則の規定。
(11)タイヤは十分空気が入つているか。また,すり減つていないか。
(12)自転車の各部品は,確実に取り付けられているか。
教則による指導事項
3 普通自転車の確認
車体の大きさと構造が,次の要件にあつた自転車で,他の車両をけん引していない自転車を普通自転車といいます。 道路交通法第六十三条の三(自転車道の通行区分)に基づく道路交通法施行規則第九条の二(普通自転車の大きさ等)
TSマークの付いた自転車は,これらの要件を満たしています。なお,使用する自転車がTSマークの付いていない自転車であるときは,普通自転車であるか否かを自転車安全整備店で確認してもらいましよう。 教則による指導事項

(1)二輪又は三輪の自転車であること。
(2)長さは190センチメートル,幅は60センチメートルをそれぞれ超えないこと。
(3)側車を付けてないこと(補助車輪は,側車に含まれません。)
(4)乗車装置(幼児用座席を除きます。)は,一つであること。
(5)ブレーキは,走行中容易に操作できる位置にあること。
(6)鋭い突出部のないこと。

道路交通法第六十三条の三(自転車道の通行区分)に基づく道路交通法施行規則第九条の二(普通自転車の大きさ等)
4 自転車の正しい乗り方
(1)自転車に乗るときは,見通しのきく道路の左端で,後方と前方の安全を確かめてから発進しましよう。
(2)右折,左折する場合は,できるだけ早めに合図しましよう。
(3)サドルにまたがつて,両手でハンドルを握つたときに,上半身が少し前に傾き,ひじが軽く曲がるようにするのが疲れない姿勢です。
(4)両手でハンドルを確実に握つて運転しましよう。合図する場合のほかは,片手運転をしてはいけません。
(5)停止するときは,安全を確かめた後,早めに停止の合図(右腕を斜め下にのばすこと)を行い,まず静かに後輪ブレーキを掛けて十分速度を落しながら道路の左端に沿つて停止し,左側に降りましよう。
教則による指導事項

第2節 安全な通行
1 自転車の通るところ
(1)自転車は,車道を通るときは,道路工事などの場合を除き,車道の左端に沿つて通行しなければなりません。 道路交通法第十七条(通行区分)
(2)自転車は,路側帯を通ることができます。しかし,歩行者の通行に大きな妨げとなるところや,白の二本線の標示(付表3(2)11)のあるところは通れません。 道路交通法第十七条の二(軽車両の路側帯通行)
(3)普通自転車は,自転車道のあるところでは,道路工事などの場合を除き,自転車道を通らなければなりません。 道路交通法第六十三条の三(自転車道の通行区分)
(4)普通自転車は,自転車歩道通行可の標識(付表3(1)28)のある歩道を通ることができます。この場合,次の方法により通行しなければなりません。
ア 歩道の車道寄りの部分(歩道に白線と自転車の標示(付表3(2)22)がある場合は,それによつて指定された部分)を徐行すること。
イ 歩行者の通行を妨げるおそれのある場合は,一時停止すること。
道路交通法第六十三条の四(普通自転車の歩道通行)
(5)道路を横断しようとするとき,近くに自転車横断帯があれば,その自転車横断帯を通行しなければなりません。 道路交通法第六十三条の六(自転車の横断の方法)
また,自転車横断帯がないところでも近くに横断歩道があるときは,自転車を押してその横断歩道を渡るようにしましよう。 教則による指導事項
2 走行上の注意
自転車に乗る場合は,危険な走り方を避けるとともに,側方や後方の車の動きにも十分注意しましよう。
(1)車や路面電車のすぐ後ろに続いたり,また,それにつかまつて走つたりしてはいけません。
(2)横断や転回をしようとする場合に,近くに自転車横断帯や横断歩道がない場合には,左右の見通しのきくところを選んで車の途切れたときに渡りましよう。
(3)交差点や踏切の手前などで,停止している車やゆつくり進んでいる車があるときは,その前に割り込んだり,これらの車の間を縫つて前で出たりしてはいけません。
教則による指導事項
(4)ほかの自転車と並んで走つたり,ジグザグ運転をしたり,競走したりしてはいけません。 道路交通法第十九条(軽車両の並進の禁止)
(5)踏切では,一時停止をし,安全を確かめなければなりません。踏切では,自転車を押して渡るようにしましよう。 道路交通法第三十三条(踏切の通過)
(6)夜間はもちろん,昼間でもトンネルや濃霧の中などでは,ライトをつけなければなりません。また,前から来る車のライトで目がくらんだときは,道路の左側に止まつて対向車が通り過ぎるのを待ちましよう。 道路交通法第五十二条(車両等の灯火)

(7)自転車に乗るときは,運転者から見やすいように,明るい目立つ色の服装を着用するようにしましよう。
(8)走行中,ブレーキやライトなどが故障したときは,自転車を押して歩きましよう。
(9)路面が凍り付いているところや風雨が強いときは,自転車を押して通りましよう。

教則による指導事項
3 交差点の通り方

(1)信号が青になつてから横断しましよう。なお,「歩行者・自転車専用」と表示されている信号機がある場合は,その信号機に従わなければなりません。

道路交通法第七条(信号機の信号等に従う義務)

(2)信号機などによる交通整理の行われていない交差点に入るときは,次のことに注意しましよう。

ア 「一時停止」の標識(付表3(1)39,40)のあるところでは,一時停止をして,安全を確かめなければなりません。

道路交通法第四十三条(指定場所における一時停止)
イ 交通量の少ないところでもいきなり飛び出さないで,安全を十分確かめ,速度を落して通りましよう。また,狭い道路から広い道路に出るときは,特に危険ですから一時停止をして安全を確かめましよう。 道路交通法第七十条(安全運転の義務)
(3)左折するときは,後方の安全を確かめ,その交差点の手前の側端から30メートルの地点に達したときに左折の合図(右腕のひじを垂直に上に曲げるか左側の方向指示器を操作すること。)を行い,できるだけ道路の左端に沿つて十分速度を落とし,横断中の歩行者の通行を妨げないように注意して曲がらなければなりません。 道路交通法第五十三条(合図)
(法令の左手を横に上げるを削除したのはなぜ?)

(4)右折は,次の方法でしなければなりません。
ア 信号機などにより交通整理の行われている交差点では,青信号で交差点の向こう側までまつすぐに進み,その地点で止まつて右に向きを変え,前方の信号が青になつてから進むようにしなければなりません。なお,赤信号や黄信号であつても自動車や原動機付自転車は青の矢印の信号によつて右折できる場合がありますが,この場合でも自転車は進むことができません。

道路交通法第三十四条(左折又は右折)
イ 交通整理の行われていない交差点では,後方の安全を確かめ,早めに右折の合図(手のひらを下にして右腕を横に水平に出すか右側の方向指示器を操作すること。)を行い,できるだけ道路の左端に寄つて交差点の向こう側までまつすぐに進み,十分速度を落して曲がらなければなりません。 道路交通法第三十四条(左折又は右折)
これはみんなの常識になっているかなあ。2段階右折じゃないんだ。
(5)交差点やその近くに自転車横断帯があるときは,その自転車横断帯を通らなければなりません。 道路交通法第六十三条の七(交差点における自転車の通行方法)
(6)普通自転車は,交差点やその手前に交差点への進入を禁止する標示(別表3(2)23)があるときは,その交差点へ進入することはできません。この場合は,その左側の歩道に乗り入れ,自転車横断帯によつて交差点を渡りましよう。 道路交通法第六十三条の七(交差点における自転車の通行方法)2項。交差点に入れない標識があるときは歩道は自転車通行可なのか。法令にも書いてほしいなあ。
4 歩行者などに対する注意
(1)歩道を通るときは徐行しなければなりません。また,歩行者の通行を妨げそうになるときは一時停止しなければなりません。 道路交通法第六十三条の四(普通自転車の歩道通行)
(2)路側帯や自転車が通行することができる歩行者用道路を通行する場合は,歩行者の通行を妨げないよう注意し,特に歩行者用道路では,十分速度を落さなければなりません。 教則による指導事項?。自転車が通行できる歩行者用道路って何を指すのでしょう?。
(3)停車中の自動車のそばを通るときは,急にドアが開いたり,自動車の陰から歩行者が飛び出したりすることがありますから,注意して十分速度を落しましよう。
(4)子供が独り歩きしているとき,身体の不自由な人が歩いているとき,その通行に支障のある高齢者が歩いているときは,危険のないように一時停止するか十分速度を落さなければなりません。
(5)自転車に荷物を積むときは,片寄らないように固定するとともに,歩行者などの迷惑にならないように注意しましよう。
(6)自転車を駐車するときは,歩行者や車の通行の妨げにならないようにしなければなりません。近くに自転車駐車場がある場合は,自転車をそこに置くようにしましよう。
教則による指導事項

(6)で歩行者の妨げにならないよう,とあるのは教則では歩道に自転車を駐車してもいいという意味?。


第4章 自動車を運転する前の心得(略)
第5章 自動車の運転の方法(略)
第6章 危険な場所などでの運転(略)
第7章 高速道路での走行(略)
第8章 二輪車の運転の方法(略)
第9章 旅客自動車の運転者の心得(略)
第10章 交通事項,故障,災害などのとき(略)
第11章 自動車所有者,使用者,安全運転管理者などの心得(略)


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