自転車社会学会2008/1/27更新
自転車レーンと自転車道の比較
項目 自転車レーン 自転車道 備考
交差点での安全性 ドライバーは,自転車レーンを走る自転車を他の自動車と同じく注意を払うべきものとして認識する。交差点においても他の自動車と同様に認識する。 ドライバーは,車道と柵等で区画されている自転車道を走る自転車を認識する必要がない。ドライバーは,交差点で自転車道から出てくる自転車をはじめて認識せざるをえなくなる。ドライバーにとっては,交差点に突然,自転車が飛び出してくる。 道路の両側に自転車道を設置し,一方通行規制をすれば危険は,緩和される。
交差点間の安全性 自転車が自動車に引っかけられる可能性が存在する。 自転車道と車道は柵等で区画されているので,自転車が自動車に引っかけられることはない。 交差点以外で自動車に引っ掛けられた事故の発生率は?。
自転車どうしの正面衝突 自転車レーンでは自転車がすれ違うことはなく,正面衝突の可能性はない。 自転車道内では自転車は対向通行であり,正面衝突の可能性がある。 道路の両側に自転車道を設置し,一方通行規制をすればOK。
自転車の追い越し 先行する自転車を追い越す場合,自転車レーンの幅が十分でなくても後方を確認して車道を通行して追い越せる。常用速度が異なるお買い物用自転車とスポーツサイクルの共存が可能。 先行する自転車を追い越す場合,自転車道の幅員が2m以下?では自転車道内での追い越しは困難。常用速度が異なるお買い物用自転車とスポーツサイクルの共存が困難。 自転車道の幅員が3m?程度あれば追い越しも可能?。
歩行者の安全 自転車が,歩道から自転車レーンに移行することにより歩行者ー自転車事故が減少する。 自転車が,歩道から自転車道に移行することにより歩行者ー自転車事故が減少する。 自転車道と自転車レーン,歩道から自転車が減るのはどちら?
道路の有効活用 車道外側線と歩道の間のスペースを自転車レーンに活用することも考慮すれば,車道は大きくは減らない。 自転車道として固定的にスペースを割り当てるので,その分だけ車道スペースは狭くなる。しかも自動車道と車道は柵等で区画されるので,必要に応じて相互にスペースを融通することはできない。
車道が狭くなれば交通速度が低くなり,渋滞もしやすくなり道路の効用が低下する。
歩行者の利便性 現在の歩道/車道と同等であり,歩行者の利便性を損なわない。 バス,タクシー,乗用車への人の乗降,トラックへの荷物の積み降ろしのために歩行者(運送業者)は自転車道を横断する必要がある。さらに人の乗降,荷物の積み降ろしのために車道上にスペースも必要となる。
歩道(人と商店)と車道の間を自転車道が分断する。
自転車の利便性 自転車レーンが整備されていなくてもそのまま車道を走行(場合によっては歩道を通行)すればよく,不都合は生じない。 自転車道が両側に連続して整備されない場合(されるまで)は,自転車は,通行ルートを右側,左側と変えなければならず・・・自転車道は利用されない。
整備しただけの効果が期待できる自転車レーン。
自動車の利便性 自動車の通行スペース(車道)の幅は大きくは減らない。 ・緊急車両通過時に自動車が退避するスペースが小さくなり,救急車の搬送時間等が長くなる。
・故障車両を退避させるスペースが小さくなり,故障車による渋滞を招く。
・駐停車スペースが小さくなり,駐停車する自動車が渋滞を引き起こしやすい。
自転車道のせいで救急車が間に合わないなんてイヤダ。
建設費 自動車道に比べて小さい。白線,カラー舗装等のコストのみ。 自転車レーンに比べて大きい。柵を設置するコストがかかる。 カラー舗装に自転車マークと進行方向矢印で自転車レーンであることを明示しましょう。
維持費用 車道と一緒にメンテナンスできる。 自転車と車道の間に柵があるので,自転車道部分と車道部分は分けてメンテナンスされる。 自転車道は車道と同等の維持がされるのかな?。


自転車道:道路交通法(道路法)上の自転車道=車道の一部を柵等で区画された自転車専用の通行スペース。自転車は自転車道内で対向し,左側通行。道路の両側に設置される場合もあるし,片側だけの場合もある。

自転車レーン:自転車のための車両通行帯(交差点手前の右折レーン,左折レーン等)に相当するもの。法令上の規定はない。車道との間には柵等はなく,白線,カラー舗装等で識別される。自転車は他の車両と同じく左側通行。

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