自転車ツーリング再生計画/ライディングテクニック 2003/5/16更新

乗れない人のための自転車教室

宮城県サイクリング協会では自転車に乗れない人のために自転車教室を開催しています(2回/年程度)。私も講師なのです。自転車に乗れない人が自転車に乗れるようになるための練習方法を書いてみます。

自転車の用意(ペダルを外し,サドルを下げます)
●自転車がないと練習ができません
誰かから借りるか・・・何がなんでも自転車に乗れるようになるんだ!という堅い決意で自転車を買ってしまってもいいかもしれません。普通のお買い物用の自転車がいいことでしょう。アルミ製の軽いお買い物用自転車をお薦めします(ブリヂストンミヤタから販売されています)。軽い自転車は練習も楽ですし,乗れるようになってから日常走るときも楽です。雨に当たっても錆びませんし。

●練習のためにペダルを外します
15mmのスパナが必要です。近くの自転車屋さんで借りてもいいのですが・・・練習のためにペダルスパナを購入する方がベターですね。高いものではありませんし(二度と使わないかもしれませんが)。ペダルの根本に上からスパナを差し込み,自転車の後ろ側の方向に回してペダルを外します。左右とも後ろ側に倒して外します。左のペダルは逆ネジに(時計回りで緩む)になっています。固くて緩まない場合は,CRC・5-56等の潤滑剤をスプレーしてから外しましょう(ペダルが錆びていると外れない場合も)。

●サドルは一番下まで下げましょう
サドルにまたがってサドルから腰が浮いてしまうのでは少し下げすぎですね。サドルにまたがって足裏が全部地面につけば十分でしょう。

自転車を押して歩きます(自転車がどういう挙動をするのかをイメージします)
●自転車の左側に立ちます
日本は左側通行です,もちろん自転車も左側通行です。自転車の右側に立つとそばを自動車が通り過ぎていくことになるので,歩道側になる自転車の左側に立ちましょう。ハンドルを軽くにぎります。がっしりと握る必要はありません。

●自転車はブレーキで止まります
自転車を止めるのはブレーキです。足で地面をこすって止めるのではありません。ブレーキは左右一緒にかけましょう。右手(前ブレーキ)だけブレーキをかけると,前輪が止まって後輪は止まりませんから,(スピードが出ている場合は)前につんのめってしまうことがあります。前後輪に同時にブレーキがかかるように左右のブレーキレバーを同時に握りましょう。ブレーキを何度も握ってみて,どのくらい握ったらどのくらいブレーキがかかるのか?感じを覚えてください。

●自転車を真っ直ぐ立てて歩きましょう
斜めになった自転車を手で支えるのではなく,倒れるのを防ぐために手を添えるだけで自転車を押して真っ直ぐ歩きましょう。歩きながら自転車を左右に倒してみましょう。左に倒すと自然に自転車は左に曲がります。右に倒せば右に曲がっていきます。自転車には自然に(勝手に)バランスをとる機能があります(そういう風に作ってあります)。

●8の字に自転車を押して歩いて見ましょう
自転車で右に曲がるときは自転車を右に傾けます。自転車を左に傾ければ自転車は自然に左に曲がっていきます。向きを変える時に内側に自転車を倒して曲がっていれば合格です。自転車は倒れる方に曲がりますから,内側に曲がっていく自転車が外側に倒れることはありません。

自転車にまたがって歩きます,地面を蹴って進みます。
●地面を蹴って進んでみましょう
一番,大事なステップです。自転車にまたがって,ハンドルを軽くにぎり,前を見て(下を見ないで),肩の力を抜き,足で地面を蹴って進みます。最初は歩くように,だんだん歩幅を大きくしていきます。バランスを覚える一番大事な(難しい)ステップです。この時,ゆるい下りの場所で練習できるといいですね。(あまり蹴らなくても)自然に前に進むので練習しやすいのです。自転車を止めるときはブレーキを使うのをお忘れなく。

●自転車は倒れながらバランスをとっているのです
自転車は左に倒れると自然に左に曲がります。右に倒れると自然に右に曲がってバランスをとろうとします。右への重心の移動を自転車が追い越すと,今度は左に倒れはじめます。左への重心の移動を自転車が先回りすると,今度は右に倒れ始めます。自転車は倒れながらバランスを取るのです。右にフラフラ,左にヨロヨロでもバランスが取れることが大事です。慣れればフラフラヨロヨロの振れ幅はだんだん小さくなっていきます。

●ハンドルだけを切っても自転車はその方向に進みません
自転車がどういう風に動くのかイメージするために,わざと左右に身体を振ってみるのもいいかもしれません。身体を倒した方に自転車が曲がっていくことでしょう。身体が倒れていく方にハンドルを切ります。自転車が身体が倒れるのを先回りして支えてくれます。自転車が行き過ぎると反対側に身体が倒れます。自転車に逆らって倒れる反対側にハンドルを切っても・・・・バランスは取れません,転ぶだけです。肩の力を抜いて,前を見て(下を見ないで)・・・・がんばりましょう。
自転車にペダルを付けて,ペダルを踏んで進みます
●右ペダルをつけます
バランスが取れるようになったら(もうほとんど乗れてます)右だけペダルを付けます。ペダルは外した時と反対方向に回して付けます。右ペダルのシャフトをもってクランクに時計回しにねじ込んで行きます。ペダルスパナでしっかりと固定しましょう。付けたペダルを斜め上45度くらいの位置にして1回だけ右足でグイッっと踏んでバランスの練習を続けます。踏んだら足をペダルから離してもいいです。慣れたら足をペダルの上に置いたままにできるようになりましょう。

●左ペダルもつけましょう
慣れたら左のペダルも付けましょう。右ペダルとは反対に反時計回りにねじ込んでいきます。ペダルスパナでしっかりと固定しましょう。左足もペダルの上に乗せられたら,両足でペダルを踏めるようになったら・・・アナタも自転車に乗れてるようになりました\(^-^)/。

●ペダルを踏む位置を合わせて,サドルを上げて
ペダルは足の親指の付け根(拇指球)で踏みます。歩くときも走るときもジャンプする時も人間はここ(親指の付け根)で地面を蹴っています。自転車でもその伝統を守りましょう(一番効率のいい踏み方です)。サドルも上げましょう。目安はカカトをペダルに乗せたとき脚がほぼ伸びて軽く膝が曲がる程度ですが・・・最初は低めでもいいことでしょう(筋肉には無理がかかって効率的なペダリングはできませんが)。だんだんサドルを上げて慣れていきましょう。

こういう人は自転車に乗れない
宮城県サイクリング協会の自転車教室でも自転車に乗れるようにならなかった人もいます。最初に自転車を押して歩いている時,方向を変えるのに自転車を外側に倒したままハンドルだけで向きを変えようとしている人は・・・自転車に乗れるようになりません。自転車はハンドルを切った方に進むのではありません(自動車ではないのですから)。自転車は倒れる方向にハンドルが向くのです。自転車が倒れる前に自転車が倒れる方に方向を変えて・・先回りできれば自転車は倒れません。今度は反対側に自転車は倒れようとします・・・同じように倒れる前に方向を変えて先回りできれば・・・自転車は倒れません。これを繰り返して,自転車は進むのです。ハンドルを切る方に自転車が(自動車と同じように)進むと感じて,信じてハンドルを反対に切ってしまう人は自転車に乗れるようになりません。自転車が倒れたら・・・ハンドルは倒れた方に切って・・・倒れる重心に先回りしないと・・・倒れてしまいます,自転車は。


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